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#004|雪山の相棒に "シリオ SIRIO P.F.731" を購入!

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雪山への気持ちは高まるばかり...


雲取山登山を終えた翌日の12月17日(月)、楽しかった雪山の余韻に耽りつつも、次の雪山に向けて身体も気持ちもウズウズしている状態。本格的に雪深くなる前にもう一度どこか登りたいなと、色々と調べつつ、天気予報をチェックしていると、どうやら今週の金曜日が長野方面は天気が良さそう。これはもう行くしかない!と心の中で決定。

そうなると、次に必要なのは、雪山の本格装備。

雲取山は普段使っている夏用の登山靴でも問題ありませんでしたが、本格的な雪山になると雪山向けの登山靴はもちろん、アイゼンも10本ではなく12本爪が必須と言われています。そして、何よりもピッケルも必要。

ともあれ、まずは自分の雪山の目標を明確にすることと、それに合った道具を揃えることを当面の目的に、色々と検討することにしました。

 

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冬季の雲取山でも晴天であれば夏靴でも問題なく行動できました

 

まずは情報収集


登山関係の情報収集はやはり専門誌が頼りになります。特に道具類は高価なものが多いので気軽に買い替える訳にもいかないもの。そんな山雑誌と言えば「PEAKS」「ランドネ」「ワンダーフォーゲル」「山と渓谷」などが有名どころ。ただ、すベての雑誌を毎号購入するのも大変。かと言って、どの雑誌にもじっくり読みたい記事がたくさん。そんな中、最近知ったのが、Yahoo!プレミアム会員向けの雑誌/マンガの読み放題サービス。

なんと、実は、ソフトバンクユーザであれば、このプレミアム会員が無料で登録できます!プレミアム会員向けのサービスが色々ある中の一つが、この雑誌やマンガの読み放題サービス。最近、不祥事で世間を騒がせているソフトバンクですが、この時ばかりはソフトバンクユーザで良かった... と思いました。

山雑誌も「山と渓谷」「PEAKS」「ランドネ」がこのサービス対象に含まれています。しかもバックナンバーも読める!これがとてもありがたい。ちょうど、雪山道具を特集していた「山と渓谷 2018年12月号」「山と渓谷 2019年1月号」「PEAKS 2018年12月号」をじっくりと何度も読み込みます。 

雑誌を読み込みつつ、他にもインターネットで色々な方のブログなどを拝見する中で、自分にとっての初めての本格的な雪山登山のイメージが固まってきました。

 

  

 

自分にとっての「雪山登山の条件」


前回の雲取山登山が本当に楽しくて、その理由を振り返ってみると、それは何よりもまず天気に恵まれていたから。澄み切った空気の中、山を歩き、展望を楽しむのは冬の登山の醍醐味だと思います。今回の雲取山登山は事前に入念に天気を調べた上での決行だったので、もし天気が悪かったら行っていなかったと思います。また、ハードな日帰りや、寒い中でのテント泊は選択肢になく、山小屋泊で荷物も少なくできたということもありました。

逆に言うと、悪天候での雪山登山をしたいとは(今のところは)思っていません。特に、今後はソロで行くことも想定しているので、自分の中では、雪山に登るのであれば「晴天であること」は必須条件。そして、冬においてはテント泊も想定外。基本は確実に日帰りできる山か、あるいは山小屋で泊まれる山を選ぶことになります。

天候については、山登りをする方であればお馴染みの「てんきとくらす」。このサイトでの評価が「A」であることが、基本条件だと考えています。他にも気圧配置などは十分にチェックします。

もちろん、天気が変わりやすいのが山であることは間違いないので、それに加えて、各雑誌やウェブでの登山記録を見て「初級〜中級」レベルの山だけを対象に登ろうと思います。

 *補足:なお、自分自身の登山レベルですが、ソロであれば、大体の山はコースタイムより1時間ほど早いタイムで歩きます。また、雪山の登山経験は少ないものの、仕事で豪雪地帯で雪の中の運転や、現場作業を頻繁にしていた経験があり、雪の性質や怖さは熟知しているつもりです。

 

自分にとっての「求める冬の山道具」


続いて、自分にとっての求める山道具ですが、前述の通り、雪山での好条件が基準になります。

例えば、登山靴ひとつとっても、高度な厳冬期対応は必須ではなく、歩きやすさや重量などとのバランスも考慮しつつ検討します。そして、そうなると価格にも余裕が出ますし(その分、他の道具やウェアに回すことも可能)、趣味の道具においてとても重要な「デザイン」についても検討の幅が広がります。

登山ウェアは、基本的には誰しもが自分の「ベースカラー」を持っていると思います。(自分の場合はブルー/グレー/ブラックです。ちなみに、あまり目立たない色ですね...遭難の危険を考慮すると本来はもっと明るい色を選んだ方がよいのは間違いない)。特に雪山用の登山靴は、遭難時のリスク軽減のためもあり、派手な色が多いです。個人の嗜好にはなってしまいますが、こういった派手な色は自分のベースカラーには合わないものが多いので、選択の幅が広がるのは自分にとっては好ましいです。

もし、将来的に上級者向けの雪山にチャレンジする時には、道具も含めて再考することになりますし、今持っている道具はまるっと入れ替わるのかもしれません。

そのような思いを頭の中で巡らせながら、雑誌を読んで、雪山登山のイメージを膨らませていました。

 

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山道具のメンテナンスをしながら雪山のイメージを膨らませます

 

いざ、山道具屋さんへ 


という訳で、すぐに迫る雪山デビューに向けて、早速ですが、善は急げと雪山用の登山靴&アイゼン&ピッケルを購入するために山道具屋さんへ向かいました。

向かったのは好日山荘川崎ダイス店。好日山荘を選んだのは、雑誌で気になるモデルがあり、それを扱っているのが好日山荘だけのようだったから。本当は規模の大きい横浜店の方と迷ったのですが、アクセスの良さでこちらを選びました。

好日山荘が入っている川崎ダイスに到着したのは、木曜日のお昼頃。世間は雪山道具を買い求める客ではなく... 川崎ダイスの入り口にあるラッキーセンターにて年末ジャンボを購入する人で溢れていました、笑。世間には様々な趣味がある。それにしても、平日のお店は空いていて快適ですね。

好日山荘川崎ダイス店は、規模は少し小さ目ですが、最近雪山にも力を入れているようです。 開催中のウィンターウェアセールに惹かれつつも、登山靴コーナーに向かいます。

 

お目当ては「SIRIO P.F.731」


登山靴コーナーで見つけたのは、お目当ての「SIRIO P.F.731」。雑誌「山と渓谷 2018年12月号」のバイヤーズガイドでも取り上げられていた冬季モデルの登山靴です。今シーズンに入荷した最新のモデル。

結論から言うと、この記事のタイトルの通り、こちらのモデルを購入しました。

好日山荘に置いてあった他のモデルで特に注目したのは、自分でも3シーズン用の登山靴で使っているブランド、Zamberlanのマウンテンプロ EVO GT。よく雑誌でも取り上げられている定番の冬季モデルです。ちなみに、自分が履いているZamberlanの登山靴(マイナーなBaffin GTXというモデル)は自分の足へのフィッティングがとても良く、ストレスなく履けているので、少しこちらにも惹かれていました。


ただし、Zamberlanのマウンテンプロ EVO GTは税込価格で68,040円。一方のSIRIO P.F.731は税込価格で43,740円。その差は24,300円ととても大きい... また、デザインは派手なブルーが足元に見えるのは自分の好みではないので、そのような理由から、まずはSIRIO P.F.731を店員さんに頼んで試着させてもらいました。

ほとんどお客さんがいなかったこともあり、店員さんに色々と話を聞きました。まず、こちらのP.F.731は保温材が入っており防寒性能も高く、上級者が行くような山でなければ十分に使えるモデルであること。 初級〜中級者向けの雪山に始まり、3月の残雪期まで、色々なシチュエーションでも歩きやすいこと。場合によってはグリーンシーズンでも使えることを教えてもらいました(もちろん、その場合は暑くなるはずですが)。

個人的には自分の雪山登山のイメージにぴったりとくるモデルです。デザインも落ち着いたグレーを基調とした色合いは好みでした。

そして、 SIRIOの靴が良いのは、やはり日本人の足に合わせて作られた10:4のサイズの形。自分自身、足幅は広めで甲高ですが、実際に履いてみるとフィッティングは上々。ビルトインゲイターが足首を隙なく包んでくれ、柔軟性もあるので、非常に歩きやすく快適。この歩きやすさは厳冬期対応のモデルと比べると優位性があります。また、片足760gという軽さも非常に嬉しいです。

その後、しばらく店内を歩いたりしても違和感はなく、アイゼン使用時に重要になってくる爪先立ちのバランスも問題無し。信用できるモデルだと判断しました。

*階段に爪先だけで立った時に踵が浮くようであればフィッティングが甘く、アイゼンを装着しての登攀時に力が入らずバランスを崩す可能性がありますので、要確認です。

 

同時に、もちろん、12本爪アイゼンのフィッティングも試し、こちらも問題無し。結果的にはこちらのモデルしか実際に履いていませんが、性能もデザインも価格も合格点。すぐに購入を決めました。

一緒にアイゼンとピッケルも購入しましたが、この2つについては、また次の記事で紹介したいと思います。

 

SIRIO P.F.731レビュー(雪山登山で使用後)

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購入した「SIRIO P.F.731」

雪山デビューの詳細についてはまたの機会に詳しく書きますが、実際に雪山で1日履いて感じたのは、その歩きやすさ。アイゼン装着しての急登、かつラッセルをしても、自分の足の動きをしっかり追従してくれます。道中、氷と岩場のミックスした地面も歩きましたが、不安を感じることはまったくなかったです。

また、もう一つ驚いたのは、その保温性。氷点下での登山となりましたが、驚くほど足元に寒さを感じませんでした。保温性についてはかなり性能が良さそうです。

他にも、SIRIO P.F.731ですが、痒いところに手が届く、嬉しい機能が備わっています。

 

①クイックリリース機能

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靴紐を一気に緩めることができるクイックリリース機能

ちょうど真ん中に付いている赤いラインが入った紐。靴を脱ぐ時に、こちらの紐を引っ張ると一気に靴紐を緩めることができます。登山後の疲れた状況や、寒い中、靴を素早く脱ぐ必要がある時に活躍します。

 

②D環ロック

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D環ロックで甲の部分をしっかりと締め上げることができます

足の甲から足首の、ちょうど中間地点のシューリングが、D環になっており、靴紐をここでいったんロックすることができます。登山靴の靴紐は爪先から足首までしっかりと結ぶ必要がありますが、最後までしっかりと結ぶのは大変です。極寒の状況では、それは尚更。

その点、SIRIO P.F.731は中間地点がD環でロックできるようになっており、爪先から足の甲までをしっかり結んだら一度ロックして、その後、引き続き足首までをしっかり結ぶことができます。

また、逆に、靴紐を結んだ後に爪先部分だけ緩めたい時にも、このD環をアンロックすることで靴紐の結びを解くことなく、それが可能になります。雪山用の登山靴はとても固いため、爪先の血行が悪くなることがあるので、そのような状況でも活躍するようです。

③セミワンタッチアイゼンが装着可能な後コバ

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セミワンタッチアイゼン対応です

これは嬉しい機能というよりは必須の機能ですが、後コバが付いており、セミワンタッチアイゼンが装着可能です。ただ、幅広デザインのため、爪先が広く、アイゼンの種類によっては使用できないものがあるかもしれないので、要確認。 

 

最高の雪山の相棒になりそうです


というわけで、自分が買ったものでもあるので当然ですが、SIRIO P.F.731に非常に満足しています。

厳冬期にも対応したアルパインブーツではないため、雪山を本格的に行なっている登山者の方には敬遠されるモデルかもしれません。また、新しいモデルであることや、取り扱い店舗も少ないことから、インターネット上でもレビューや情報が少ないのが現状です。

求める雪山登山の内容によりますが、個人的には非常におすすめできるモデルだと思います。参考になれば嬉しいです。

 

購入した道具

 

 

拝。